一般社団法人GRAF
更新日:2026.07.31
「コーヒーかす」を活用した商品開発に取り組む

一般社団法人GRAFは、横浜国立大学附属特別支援学校の高等部の生徒たちとともに、コーヒー抽出後に発生する「コーヒーかす」を活用した商品開発に取り組んでいます。この取組は、2025年7月から2026年3月にかけて、全16回の授業プログラムとして実施しました。
この取組では、横浜市南区・弘明寺かんのん通り商店街にあるコーヒーショップ「PEACH COFFEE」から出るコーヒーかすを題材に、生徒たちが商品アイデアの検討から製作まで携わりました。2026年2月16日に開催された販売会では「消臭剤」と「コースター」を販売。生徒自らの手で、地域の方に商品を届けました。
「PEACH COFFEE」店主である百崎佑さんが、「日々の営業の中で大量に発生するコーヒーかすを有効活用できないか」と考えたことをきっかけに、この取組はスタートしました。GRAF副代表の岡野直樹さんと百崎さんは同郷という縁もあり、店舗での課題を共有する中で、一緒に解決策を検討することになりました。

コーヒーかすは再利用可能な資源であるにも関わらず、その多くが廃棄されています。水分を多く含むため、焼却時には多くのエネルギーを必要とし、二酸化炭素排出増加にもつながります。こうした背景から、「捨てられるものに新たな価値を与える」ことをテーマに、2024年8月より共同での取組を開始しました。翌年の春には近隣の特別支援学校が参画し、三者連携の取組へと発展しています。
GRAF代表の小野佑真さんは、取組をはじめてよかったこととして、『「社会とつながる〈実体験〉を伴った学び」を生徒に提供できたことが、最もよかった点です。生徒は、社会課題の一つである「食品のロス」の問題に触れながら、商品開発から販売までを一貫して経験しました。「考えて終わり」「作って終わり」ではなく、自らの手で地域の方に商品を届けるところまで行ったことは、生徒の主体性・協働力の向上にもつながったと考えます。販売会で準備した商品がすべて完売したことは、生徒にとって大きな成功体験となったのではないでしょうか。授業が進むに連れて生徒どうしで話し合ったり、助け合ったりする姿が増えたところに、生徒一人ひとりの成長を感じることができました。販売会はもちろん、定期的に授業に「外の大人」に来ていただくことで、生徒が社会と接点を持つ機会を創出できました。』と話します。

小野さんはさらに、『団体としては「コーヒーかすのアップサイクル」が活動の目玉となり、認知が拡大したり、新しい関係性が生まれたりしました。横浜アクションアワードへの出場を通じて審査員特別賞を受賞するなど、外部からの評価・フィードバックを得られたことも大きな成果です。加えて、取材やラジオ出演といった機会にもつながり、団体の活動の発信という面でも「取組をはじめてよかった」と感じています。』とも話します。
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小野さんは最後に、『2026年度も三者間で連携した授業を継続して実施します。2年目となる今回は、昨年度の約2倍の授業数を確保し、より深い学びと実践の機会が生まれることを目指します。初年度と同様、地域社会と生徒がつながる機会を担保しながら、生徒が主体的に商品開発に取り組める環境を創っていきます。この授業プログラムが確立されれば、他地域で展開をする可能性も考えられます。並行して、コーヒーかすを活用した自社商品の開発にも取り組んでいきます。複数のアプローチからアップサイクルを推進し、継続性を高めていきます。』と締めくくりました。